福島三部作

  • 2019.09.01 Sunday
  • 02:35
20190826
 東京池袋の劇場で「福島三部作」を観てきた。3本、6時間の演劇である。朝日新聞にこの演劇を紹介する記事があり行ってきた。真剣に集中して6時間も演劇を観たのは生れて初めて、、、
 福島原発に翻弄され事故に至る原発立地自治体「福島県双葉町の関係者等」の夢と葛藤と「事故後の悲惨な人間模様」を三部作で描いている。
 一部は、1961年「夜に昇る太陽」。核の平和利用として「夢の電力 原子力発電所」の誘致に湧く双葉町の様子。海と山しかない農村、漁村に雇用を生み、東京のようにネオンの煌めく双葉町を作ろうと人々は踊った。
 二部は、1986年「メビウスの輪」。ソビエトのチェルノブイリ原発事故を知り町民は不安になる。原発推進町長が公金不正支出で辞任する。原発反対の活動をしてきた町長が誕生する。しかし、その町長は原発がすでに地域経済にしっかりと組み込まれているため「原発反対」の主張、施策はできない。苦悩と葛藤が始まる。チェルノブイリ原発事故は、原発の型式が福島のものとは異なるから、日本人はソビエト人と違って勤勉なのだから事故は起きない。「つまり日本の原発は安全である」と記者会見してしまう。
 三部は、2011年「語れたがる言葉たち」。東日本大震災で福島の原発は津波を受けメルトダウンしてしまった。放射能で双葉町は人の住めない地域になってしまった。生まれ育ったところに住めなくなってしまったのだ、、ふるさとが無くなったのだ。これほど過酷なことはない。県外に疎開したところ「放射能の人間」と言われて差別される実態。県民同士でも地域間で喧嘩になってしまう実態。人々のやり場のない怒りと絶望、、、、。原発を推進してきた人々の後悔、止められなかった政治家の自戒、そこに生活していた絶対的多数の、罪なき人々の絶望、、、、、事故を広報するメディアのせめぎ合い、、、
 作・演出の谷賢一氏は福島生まれである。父は原発技術者であった。2011の原発事故を目の当たりにして、人々の苦悩の姿を目の当たりにして、、、「何かを残さないといけない」、、、とこの作品を作ったのだろう。第三部では役者は涙を流しながらセリフを絞り出していた。観客も泣いていた、、、、

















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